[写真]秩父橋・旧秩父橋

秩父橋は、荒川にかかる国道299号線の橋です。秩父市の中心市街地から秩父郡小鹿野町方面に向かう主要道路になります。

現在車が通るのは、1985年(昭和60年)に完成した3代目の斜張橋です。2代目(旧秩父橋)は、1931年(昭和6年)に完成した橋で、現在は橋上公園・遊歩道になっています。初代秩父橋は、1885年(明治18年)に完成した橋で、川の中に橋脚が残っています。

旧秩父橋や初代橋脚などは、県指定有形文化財です。

旧秩父橋(2代目)と初代橋脚

秩父橋は上流から、3代目、初代(橋脚のみ)、2代目の順に並んでいます。2代目の旧秩父橋は、橋の上が整備されているので、ゆっくり風景を楽しむことができます。

[写真]東岸から見た入口
右岸(秩父市街地側・東岸)からみた旧秩父橋入口。

[写真]西岸から見た橋
左岸(西岸)からみた旧秩父橋。

[写真]橋脚
初代の橋脚(右側)とともに。

[写真]橋脚
上流側から。

3代目

逆Y字型の塔が特徴の斜張橋です。歩道は上流側のみで、旧秩父橋側にはありません。

2kmほど上流にある「秩父公園橋」も、ケーブルにより支えられた橋ですが、塔の形が違います。

[写真]3代目秩父橋
塔が逆Y字型なので、ケーブルが集まるような形になっています。

[写真]橋越しに見た武甲山
3代目の橋越しにみる武甲山。

「あの花」

[写真]旧秩父橋の「あの花」お願い

秩父橋は、2011年にTV放送されたアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(あの花)で、主要な舞台の一つになっており、ポスターでも使われています。また、2013年公開の劇場版では、橋の下の階段が描かれました。

そのため「聖地巡礼」(舞台探訪)をする、多くの人が訪れる場所になっています。なお、作中の背景は、向きによっては変更されています。

[写真]下流の風景
旧秩父橋から見た下流の風景。荒川はこの先、寄居・熊谷方面へ流れていきます。

右奥に見える煙突などは、大野原の元・秩父セメント秩父第2工場(第2セメント)。現在は太平洋セメントグループの秩父太平洋セメントになっています。
この工場は秩父線(秩父鉄道)に乗るとすぐ横を通るので、電車の中から見ることができます。和銅黒谷駅と大野原駅の間にある貨物専用駅(「武州原谷駅」)のところにあり、秩父線の石灰石貨物列車が発着しています。

その奥は、皆野町と秩父市にまたがる蓑山(美の山)方面になります。

アクセス

最寄り駅は秩父線大野原駅で、約900m徒歩約12分です。

バスは、秩父吉田線のうち市立病院経由のものと、小鹿野線が走ります。どちらも西武線西武秩父駅(西武駅)発着で、市街中心部や秩父線秩父駅を通ります。橋から国道299号線を秩父駅方面に少し行ったところに「秩父橋」バス停があります。

秩父橋に駐車場はありません。

秩父橋は市街地中心部からは離れているため、そちらから「徒歩で往復」するのはあまりおすすめしません。北方向に河岸段丘の坂を下ったところにあり、秩父線秩父駅からでも約2.3km以上あります。片道は路線バスを利用するか、大野原駅から歩くと楽ができます。

市街地を先に回ると秩父橋に行く時間がなくなってしまうことがあります。秩父橋を訪れる予定のときは、先に橋に来てから市街地を巡ると時間の調整がしやすいと思います。
秩父第一中学校は、秩父橋からけやき公園・札所17番へむかう途中でまわることができます。

吉田椋神社・龍勢会館へバスで行ったとき、帰りに寄ろうとしても秩父橋を通る市立病院経由の便でないことがあります。その場合(札所二十一番経由)は、「尾田蒔(おだまき)中学校」バス停下車、徒歩10分くらいです。

所在地

東岸: 〒368-0016 埼玉県 秩父市 阿保町
西岸: 〒368-0056 埼玉県 秩父市 寺尾

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「あの花」聖地巡礼

秩父第一中学校
じんたん達が通う高校「秩父市立緑ヶ丘高等学校」のモデル。

秩父公園橋
上流にあるもう一つの斜張橋。

秩父線 大野原駅
秩父橋の最寄り駅。徒歩約12分。